(注釈)下記の抜粋に登場するジェイソンは主人公サラの弟で、ビリーはジェイソンの友達です。2人は子供で共にいたずらっこです。ふくろうの姿をしたソロモンは賢者で主人公サラの先生です。
「怒りによって達成できる目的を何か思いつくことができる?
(省略)
僕が彼らに怒りを感じたとしたら、君の怒りが正当だという君の気持ちを強めるのを助けるかもしれない。
(省略)
でも、そうしたら僕は君の《苦しみの鎖》につながってしまうだけだ。そこからは何もいいことなど起こりはしない。
(省略)
どの行動が正しくて、どの行動が間違っているかについては、僕たちは1日中でも1晩中でも話し続けることができる。
君の残りの人生の全部を使って、どんな行動が適切で、どんな行動が適切でないか、それからどういう状況下ではそれが適切で、どういう状況下では適切でないかということ分類しようとし続けることもできる。
けれども僕が学んだことは、なぜ自分がいやな気持ちがするのかを正当化しようとして過ごした時間はいつでも、たとえそれがほんの1分間だとしても、人生の浪費となってしまうということなんだ。
そして、いい気持ちを感じている状態に戻るのが速ければ速いほど、人生はずっと良くなって、他の人々に提供できる良いものをもっとたくさん持つことができる、ということも学んだんだ。
だからね、何回もの人生を生きて、たくさんの経験をしたことを通して、僕は《心の扉》を閉じてしまうような考えを選ぶこともできるし、《心の扉》を開いてくれる考えを選ぶこともできるということがわかるようになったんだ。
でもどちらの場合でも、それは僕自身の選択なんだ。
だから僕は、ずっと昔に、ジェイソンやビリーのような人々を非難することをやめてしまった。
なぜなら、そうしてもそれが僕を助けることになったわけではないし、彼らを助けることにもならなかったからだ。
(省略)
覚えておくんだ。
君がどう感じるかということが君の周囲の状況によって左右されているなら、君はいつでも罠にはまっていることになる。
けれども、君が自分の考えを選ぶことによって、自分がどう感じるかを自分で決められるようになった時、その時こそ、君は真に自由になるんだよ。
(省略)
この広い世の中ではね、実に多くの人々が何が正しくて何が間違っているかについて異なった考え方をしているんだ。
がから、君はしばしば、正しくないと感じられるような行動を目撃することがあるだろう。
君を喜ばせるためだけに、すべての人々が自分たちの行動を変えるようにと君は要求するつもりかい?
もし仮にそれができるのだとしても、そんなことしたいと思うかい?
(省略)
だったら、それ以外に何ができる?
どこかに隠れてしまって、人々のいろいろな行動を目撃することから自分を守って、この美しい世界の中で自分を牢獄に閉じ込めてしまうのかい?
(省略)
君が何がなんでも《心の扉》を開けたままにしておくことができるようになった時、なんとも言えない喜びを経験するだろう。
みんな別々の経験を選び、さまざまなことを信じている。
そして別々のことを望み、別々の行動をしている。
君は、ただこの事実を認めて、そのことすべてが「全体」をもっと完璧なものにしているのであって、どんなことも君を脅かすことなどない、ということを理解すればいいんだ。
君を脅かさない理由は、単に「君自身で自分の《心の扉》を開くか、閉じるかということだけが、君の現実を左右しているから」なんだ。
それを理解できた時、君の行動は、自由で喜びに満ちたものとなるんだ。
(省略)
君はまだそのことにこだわっているんだね。
僕が死んでいないってことがわからないのかい?
僕は今でも確かに生きているんだ。
あのくたびれたふくろうの老体の中に、僕がずっと永遠に住むことを望んでいたとでも思ったのかい?
(省略)
大いなる喜びを持って、僕はあのふくろうの肉体を離れたんだ。
いつでもそれを望む時には、僕のエネルギーをもっと若くて強くて機敏な別の体の中に流し込んで生まれ変われることを知っていたからね。
(省略)
(ふくろうのソロモンがジェイソンとビリーの2人に撃ち殺されたことについて)あれは共同創造だったんだ。
だから僕はあの2人に僕が見えるようにしたんだ。
彼らがこの重要な経験を一緒に創造できるように。
僕のためだけじゃなくて、君のためにもだ、サラ。
(省略)
理解すべき重要なことは、まず第一に「物理的な存在としての君の目からどんなふうに見えたとしても、すべては本当にうまくいっている」ということだ。
そして第二には、「君の《心の扉》が開いている時はいつでも、良いことだけが君のもとにやってくる」ということだ。
僕がやっているのと同じように、ジェイソンとビリーをありがたく思って、味わい愛でてごらん。
ずっと気分がよくなるよ。
そんなことできるはずない、とサラは思いました。
そして、自分の否定的な反応に気がついて笑ってしまいました。
「考えてみるわ、ソロモンのためにね。でも、これはこれまで私が考えたどんなことともすごく違っている。
今までもいつも、悪いことをした人は罰せられなければいけないって教えられてきたんだもん」
その考え方の問題点は、「何が悪いことなのかを誰が決めるのか」ということを、君たちみんなで決めるのはむずかしいってことなんだ。
君たちのほとんどが「自分が正しくて、他人は間違っている」と信じている。
物質界の存在たちは、ずっとそのことで論争しながら、お互いを殺し合ってきたんだ。
そして、何千年もの間、君たちの地球上で戦争や殺人を起こしてきた後の今でも、まだそのことに関しての合意は得られていない。
君たちみんなが、ただ自分自身の《心の扉》に注意を向けているほうが、すべてがずっとうまくいくようになるんだ。
人生はずっと良いものとなるんだ。今すぐに。
「みんなが自分の《心の扉》について学ぶことができるの?
1人残らず、すべての人がそれを学ぶことができるの?」サラは、そんなことを達成するのは途方もないことのように思えて、圧倒されたように感じました。
それは君が心配しなくてもいいことなんだ。
君にとって大切なことはただ1つ、君自身がそれを学ぶということだけだ。
そういうことなら、それほど途方もないことではないかもしれません。
「わかった、ソロモン、これからしばらく練習してみる」
今晩の会話はすごく楽しかったよ。
「私も楽しかった、ソロモン。おやすみなさい」
※「サラとソロモン」エスター&ジェリー・ヒックス著/加藤三代子訳 より抜粋。
